平成30年10月20日 ビーユーフォーラムⅤへ参加して

2018.10.22

この研修のサブテーマ、成年後見人の「個別支援を支える地域の創り方」について、私自身の体験から一つのヒントを得ました。
講師が、成年後見人のフレーズ「後からきて大きな権限をもって偉そうにしている人」とのこと。確かに心当たりがあります。
親族やサービス事業者から見れば「成年後見人はお金は管理するが何もしないで報酬だけ取っていく人」と思われているようです。これでは利用のメリットは出せません。だから申し立てをしない。
この度の成年後見制度利用促進基本計画の一つのポイントは「利用のメリットを出す」ことです。共感しながら帰途につきました。

 

ところが次の日、ぱあとなあ山口の役員さんから「今、成年後見活動年次報告書をチェックしています。あなたの活動にあなたの車への同乗と事実行為がありますが、保険のことや事実行為ですからこのましくありません」とのことでした。とてもがっかりしました。成年被後見人や親族は「ないサービスも求めてきます」しかし、これが意思決定支援と言えます。成年後見人は当然サービスを使おうとしますがなければ自前しかないのです。
このようなリスクとのギリギリの活動の蓄積がやがてサービスの創設につながるのです。だからわざわざ報告したのですが、年次報告がリスク管理とのことでこういうお叱りを受けたのでしょうが残念です。
むしろ、社会福祉士会はこういったリスクの蓄積を国や裁判所へ報告してほしいものです。

 

今後も成年後見人の身上配慮義務の一環としての事実行為は続けていくつもりです。
成年後見制度利用促進基本計画における中核機関の創設のためには、このような事実行為の課題を議論することが始まると思っています。
(平成30年10月21日 充実感と悲哀の中で)

理事長 伊藤孝司